ミシガン大への留学を終えて 前田七海

2018
02.20

医学科3年 前田七海

アメリカ合衆国ミシガン州のミシガン大学で研究活動を行いました。私が所属していたミシガン大学医学部薬理学教室のOsawa研究室では、蛋白質の品質管理メカニズムを解明する研究を行っています。蛋白質の品質管理メカニズムとは、体内に異常蛋白質が出現した場合にそれらを認識し、修復または分解・除去する機構です。体内において異常蛋白質が排出されずに蓄積した場合、アルツハイマー病などの蛋白質折りたたみ病を引き起こします。そこで、Osawa研究室では、蛋白質品質管理メカニズムを制御して異常蛋白質の分解・除去を促進する薬剤、つまり蛋白質折りたたみ病の治療薬を開発することを目指して研究を行っています。私は当研究室において、過去の研究により同定された複数の候補薬剤について、これらが実際に異常蛋白質の分解・除去を促進するかどうか検証するための研究を行いました。

本格的な研究活動を行うのは初めての経験でしたが、担当指導者が丁寧に指導してくださり、最初こそ慣れない環境に苦労したものの、総じてスムーズに研究を行うことが出来ました。当研究室での研究内容には実用化の可能性の高い薬剤の研究も多く含まれていたため守秘義務事項が多く、自分が大きな研究プログラムの一部を担っていることを実感することが出来、貴重な経験となりました。

私生活では多くの友人に恵まれ、ほとんど毎日予定があり、暇をすることがありませんでした。週末には、ラボの友人に誘われて教会に通い、そこで同世代の友人を多く得ることが出来ました。深く関わり会い、語らい会った友人も多く、生涯にわたって付き合いたいと思える友人を得ることが出来、とても恵まれた環境で生活することが出来ました。日本に興味のある友人も多く、週に1度近所のカフェで「ジャパニーズ・イングリッシュ セッション」を行って、日本語と英語を互いに教え合いました。他にも教会のイベントに参加したり、週に1度友人らとバレーボールをしたりと、多忙で濃厚な私生活を送ることが出来ました。また、ミシガン大に通う友人も多く、彼らが勉強に忙しくしている様子を間近に見ることが出来、非常に刺激を受けました。

帰国後も彼らとは連絡を取り続けており、定期的にビデオ通話でお互いの近況を報告しあっています。長期休みにはお互いを訪問しあう約束をしており、再会できることをとても楽しみにしております。

五か月間という短期間の滞在ではありましたが、生涯忘れられない貴重な経験をさせていただきました。今回の留学に際し、この機会を設けてくださった神経解剖学講座篠田教授をはじめとする山口大学医学部の先生方に深く感謝申し上げます。また、研究経験がない私を研究室に迎え、熱心に指導してくださったミシガン大学のOsawa教授にも深く感謝申し上げます。

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