紅葉もまだ残るボストンより – 藤澤 まり

2014
11.13

こんにちは。医学科3年の藤澤まりです。日本を7月中旬に発ってから、早3か月が経ち、いよいよ残りが2か月となりました。今日は日々の生活について記したいと思います。

私は現在、Bostonにある、糖尿病専門の医療機関Joslin Diabetes Centerで研究を行っています。JoslinがあるLongwoodメディカルエリアには著名な医療機関が多く立ち並んでおり、一日中スクラブや白衣を着た人が行き交う街です。Joslinは世界的を代表する糖尿病の研究機関ですが、同時に世界を代表する臨床施設でもあります。1,2階は臨床施設、4,5,6階は研究施設という構造になっています。

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 Joslin Diabetes Center前のJoslin Parkにて

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建物ほぼ全てが医療機関というLongwood Medical and Academic Area

右手前に見えるのがDana-Farber Cancer Institute

 

先日は、お世話になっているDr. Pattiの診察を見学させて頂きました。1人あたり30分程度の問診が行われ、更に初診の患者さんでは1時間程度とかなり時間をかけ、日々の生活習慣など細かく会話がなされていました。写真を撮ることは出来ませんでしたが、思いがけない点が印象に残りました。患者さんと医師の座る位置についてです。日本の多くの病院を見たことがあるわけではありませんが、私の経験上、PCに打ち込む際には患者さんと目線を合わせることは難しい構造になっていると思います。顔を向き合わせて話そうとすると手を動かせず、PCに向かってしまうと患者さんの表情を確認できない。それが私のイメージでした。しかし、Joslinの診察室では壁側に患者さんの椅子がピタッとついておりその横にPC机、医師は壁側を向いて座っています。とても分かりにくい説明で申し訳ないのですが笑、とにかく、PCを打ちながらでも常に患者さんと目線を合わせているのが印象的でした。そのため、会話が滞ることがなく、患者さんにとっても医師にとっても情報を伝えやすい、引き出しやすい環境だなと感じました。

アメリカの医薬品について、糖尿病に関しては商品名が日本と共通のものも多く、聞いていてイメージがしやすくとても勉強になりました。診療内容については、日本における糖尿病の臨床現場を見るよりも先に見学させて頂いたため比較はできませんが、糖尿病に特化した病院のため、合併症についての診察などが非常に細かく行われていました。

 

研究室には平日朝9時から夜の7-8時頃までいます。朝は空気が気持ちよく、季節の変化と共に移り変わる景色を楽しみながら通っています。帰宅の際は、夏のうちは8時過ぎまで明るく、夕暮れの中歩いていましたが、最近は暗い上に寒い日が増えてきました。しかしながら自分自身で得たデータがどんどん増えるたびに、とてもやりがいを感じる毎日を過ごしています!

IMGP2591朝の通学路にて

IMGP2590紅葉を眺めながら歩く15分間♪

研究を行う時間以外に、ここJoslinではラボ内のミーティング、他ラボとの合同Data clubに加え、週に2回、内部の研究者と他施設からの研究者(Boston外のことも多い)によるランチセミナーが行われます。他施設からいたした研究者によるランチセミナーの情報はLongwoodメディカルエリアの医療従事者全員に講演予定が知らされ、色々な施設の医療従事者で賑わいます。ランチセミナーでは、一日は特大ピザ、もう一日はサンドイッチがふるまわれます。炭水化物の取りすぎはよくない!というピザ等の写真つきスライドを目の前にしながらピザを頬張ることもしばしばあります笑。 この機会を通して、多くの研究者の方々のプレゼンテーション、そして聴衆者と発表者のセッションを目の当たりにすることが出来ました。初めはただただ圧倒されていましたが、理解できなかった点は研究室に戻ってから質問するなど研究室の皆に助けられ、機会を無駄にしないよう理解を深めていっています。

そして再来週はついに、論文紹介が回ってきます。ネイティブの方々を前にしたプレゼンテーション、周りに笑われるほど今から緊張しています笑。

次回は町並みやボストン市街の様子もお届けしたいと思います。

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